
韓国のテレビ局MBCのバラエティ番組『オ・ウニョンリポート結婚地獄』には、育休中の夫婦の深刻な対立を取り上げ、視聴率が2週連続で同時間帯1位を記録し、視聴者の熱い関心を集めた。今月20日に韓国でオンエアされた放映分では、育児と経済問題、そして過去のトラウマが絡み合う夫婦の切ない物語が公開され、多くの人々の共感を呼んだ。
結婚9年目で3人の子どもを育てるこの「育休夫婦」は、番組史上初めて夫が育休中のケースであった。20ヶ月間育休中の海上保安官である夫は、三人の子どもの育児と家事を一手に引き受け、仕事への復帰を願っていた。一方、船舶設計士の妻は、自身のキャリア形成のために夫の育休を求めていた。
妻は、夫の些細なミスや話し方に激しく反応し、家事のやり方にまで口出しする暴言に近いメッセージを送った。「一度怒り出すと、すべてが不当に感じられ、制御が効かなくなる」と妻は告白し、その言葉には根深い怒りが滲み出ていた。夫は「子どもたちに申し訳ないが、もう耐えられず、気が狂いそうだ」と涙を流し、視聴者の心を打った。
最大の対立要因は経済問題であった。夫は知人の勧めで1億5,000万ウォン(約1,590万6,680円)を投資したが、元本回収すら不透明な状況にあった。さらに、その投資を勧めた知人が亡くなったという衝撃的な知らせに、スタジオは凍りついた。年収1億ウォン(約1,060万4,453円)を超える妻でさえ「借金を抱えており、月々の利子だけで200万ウォン(約21万2,089円)以上かかる」と嘆き、二人の財政難の深刻さを物語った。夫は、死の直前にも元本の話を持ち出す妻に対し、「愛情が冷めた」と涙ぐんだ。
オ・ウニョン博士は「夫は『良いものは良い』と考える一方、妻は正確で責任感の強い人物だ」と述べ、「お互いに異なる視点で相手を見る必要がある」と助言した。続いて妻が、幼少期に親戚から受けた感情的虐待を告白し、「自分が夫に対して同じような行動をしていることに気づいた」と泣きながら語り、その切なさを一層深めた。オ博士は「幼少期の苦痛は妻の過ちではない」と温かく慰め、視聴者の心に響いた。
さらにオ博士は、「妻が幼少期に自己肯定感を十分に得られなかったため、夫が自分の言葉に同意しないと深い挫折感を抱く」と分析した。最後に、妻に夫の仕事への復帰を許可するよう提案し、「現在の子どもたちの環境は妻の過去とは異なるので恐れる必要はない」と伝えた。夫には、「妻が承認を重んじる人物であることを理解し、彼女の言葉を受け入れるべきだ」と強調した。
離婚届まで作成していた「育休夫婦」は、番組を通してお互いの真心を確かめ合った。夫は「あなたの決断は本当に素晴らしい。僕はいつも君のそばにいる」と力強く約束し、妻も「私に足りないところが多く、あなたに苦労をかけたと反省している。これから変わるよう努力する」と応えた。彼らの率直な告白と決意は、視聴者に深い感動と温もりをもたらした。
最終更新 : 2025. 10. 23 12:08













コメント0