
2025年11月29日、香港カイタック・スタジアムが熱い注目を集めて幕を開けた。この日の主役は、7年ぶりにMAMA AWARDS(Mnet Asian Music Awards)に復帰したG-DRAGONだった。
G-DRAGONは「今年の歌手賞」をはじめ、「ベスト男性歌手賞」、「ベストダンスパフォーマンス男性ソロ」など3部門で受賞し、自身がいまだK-POP界の頂点に立っていることを証明した。特に2025年下半期の音楽界全体が注目した正規3集『Übermensch』の成果が、これらの受賞を後押しした。
正規アルバム『Übermensch』は発売直後に主要音源チャートの上位を席巻し、タイトル曲「TOOBAD(feat. Anderson.Paak)」とともに複数の楽曲が同時にチャートインする記録を打ち立てた。初動販売量も100万枚に迫った。
受賞スピーチでG-DRAGONはチョウ・ユンファからトロフィーを受け取った後、「来年はBIGBANGの20周年だ。仲間たちと一緒に戻ってくる」と今後の活動を予告し、会場に詰めかけた5万人の観客から歓声を浴びた。この発言は、過去に留まらず2026年に新たな姿を見せる決意を表明したものだった。


しかし、この日のライブパフォーマンス直後も話題の中心となった。ステージパフォーマンスは様々なオンライン空間やSNSで議論を呼んだ。論争は、不明瞭な発音、音程の乱れ、そしてARの使用などパフォーマンスの完成度に集中した。一部では「歌詞がよく聞き取れない」や「後輩アーティストと比較されるほど技量の低下が目立つ」という批判が相次ぎ、実際に今年初めのワールドツアー公演で提起されたライブ論争が再燃した。
一方、大規模会場での不十分な音響設備の問題も指摘された。カイタック・スタジアムの設備の安定性不足が指摘され、ステージ中にインイヤーを繰り返し調整する姿が確認されたことから、一部の海外ファンは「会場システムの限界」という擁護意見も出した。それにもかかわらず、全盛期の「鋭いラッピング」やステージの支配力が比較的弱まったという評価が大勢を占めた。
このようにライブパフォーマンスの実力に関する議論が続く中、ステージ外での行動は好意的な反響を呼んだ。G-DRAGONはイベント前日に発生した香港高層マンション火災惨事に関連して、犠牲者とその家族、消防士の支援のために100万香港ドル(約1億9千万円)を寄付した。この知らせはMAMAに対する現地の冷ややかな雰囲気を好転させる原動力となった。
また、受賞スピーチも追悼のメッセージで満たされた。「今日は喜びと悲しみが共存する日だ」と述べ、現地市民に慰めの言葉を送った。このような誠実な姿勢に対し、「ライブは残念だったが、行動は評価できる」という反応が相次いだ。
今回のMAMAでG-DRAGONは実力論争と社会的責任を同時に示し、「完璧ではないからこそより人間的な」K-POPスターの一面を明らかにした。今後BIGBANGの20周年という重要な転換点を前に、自身の課題と成果を抱えながら、再び挑戦に臨む見込みだ。

最終更新 : 2025. 12. 01 11:28





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